猫の脱走防止に木製の扉を自作してみました。
今回の目的は、一軒家の2階の2つの部屋を自由に行き来できるようにして、その他の部屋や階段方向には行けないようにすることです。
出かける際に猫をいさせる部屋が西陽で暑くなるので、風通しを良くするのも目的です。夏はエアコンをつけますが、多少の暑さなら隣の部屋は涼しいので、そちらに行ってくれるだろうとの狙いもあります。
完成図
まずは完成図から。この様になりました。
木材の高さを揃える必要がないように、すべて同じ長さ(1820mm)の木材にして、上下からのネジ止めだけで済むようにしました。
左右の木材は幅60mm、上下は40ミリmmの木材を使用しています。木材の厚みは全て24mmで統一しました。丸い木材も24パイ(直径24mm)にしたので、ネジ止めする際に楽でした。
支柱はツーバイフォー木材です。支柱の固定にはラブリコを使用しています。
扉の上下はこの様にネジ止めしてあります。
脱走防止ドア自作の手順
以下の手順でやってみました。
- 天井までの高さを計測
- 支柱とラブリコを購入
- 支柱設置
- 扉のサイズを計測
- 扉用木材や丁番など購入
- 扉の作成
- 扉の設置
- 扉固定用の金具を購入
- 金具設置
材料の購入は一度で済ませたほうが楽なのですが、自信がなかったので3回に分けて購入したました。通販で購入する方は、綿密に計画をたてて一度で揃えられるようにしたほうが良いでしょう。
脱走防止ドア自作
実際の作業の様子にうつります。
1.天井までの高さ計測
まずは天井までの高さを計測します。
今回の設置場所は、2340mmでした。
2.支柱とラブリコ購入
2×4材(38×89mm)の2440mmを一本とラブリコ上下ワンセットを購入。
ラブリコで固定する場合は、支柱にする木材を天井までの高さより95mm短くする必要があります。自分でカットするのが面倒な方は、一本数十円ぐらいでカットしてくれるホームセンターもあるので、確認してから行くと良いでしょう。
通販で買う場合も、安くカットしてくれるところが多いです。ただし木材の場合はどうしても送料が高くなるので、注意が必要です。
3.支柱設置
支柱設置は、上下にラブリコを取り付けてセットするだけです。
ネジを回して固定するだけなので簡単です。
4.扉のサイズを計測
支柱設置後、支柱から反対側の壁までの幅を測ってみると720mmでした。
20mm余裕をみて、700mmを扉の横幅とすることにしました。
5.木材と丁番の購入
購入した木材がこちら。
- 扉の枠(上下)用木材:40×24×1820 1本
- 扉の枠(左右)用木材:60×24×1820 2本
- 木製丸棒:24パイ×1820 7本
上下の枠用木材は700mmにカットして使用します。
木材の値段ですが、¥558+¥1650(825×2)+¥4466(638×7)=¥6654でした。
これに、丁番2つと木ネジを20本ぐらいで1100円ほど。
丁番選び
丁番選びもわりとポイントです。
両開きにするのか片開き(押し引きどちらかだけ)にするのか。バネ内蔵で自動で扉が閉じるタイプにするのか。用途に合ったものを選ぶと、後々便利だと思います。
今回私は片開きでバネも内蔵されていないものにして、金具で閉まった状態に固定するという形にしました。
実際に使ってみての感想ですが、扉の開閉がやや面倒だなという気がしています。扉の開閉を頻繁に行う場合は、開け閉めが楽なものを選ぶと良いかもしれません。
それから、今回私が作った扉の重さが5.7kgほどでした。同じような扉を作るのでしたら、耐荷重が最低でも10kg以上のものを選ぶと良いと思います。
6.扉の作成
ここが一番の難関かと思います。扉の作成です。
目安位置を記入
まずは上下の枠用木材に、ネジ止めする位置と丸棒を固定する位置を鉛筆で記入していきます。
上が内側、下が外側です。
両脇から60mmをサイド用木材の結合部として確保して、その内側を8等分(72.5mm間隔)して線を引き、その線の両脇に12mm離れた線を引いています。
ネジ用穴あけ
次に目印に合わせてネジ止め用の穴を開けていきます。
木ネジが4.5×50mmなので、穴あけ用ドリルは4mmのドリルを使用しました。
この穴あけが意外と難しく、なかなか真っ直ぐいきません。ネジ穴が曲がっていると、丸棒をすき間なく取り付けるのが難しくなります。
私は外側から穴を開けたのですが、内側から穴を開けるほうが、接続部分でネジが中心にくるので良いかもしれません。
扉の組み立て
扉の組み立てですが、左右の2本と上下の内の1本でまず枠を作り、その後に丸棒をネジ止め、最後に残りの上下用の枠を取り付けるという形でやりました。
- 枠の角はキッチリ90度に
- 丸棒を枠板にすき間なく取り付ける
この2点がポイントかと思います。
丸棒がすき間なく取り付けられていないと、最後に付ける枠板が垂直になりません。左右どちらかにすき間ができてしまいます。
この最後の枠板の取り付けが一番苦労したポイントかと思います。扉を床に寝かせて、壁に両足を使って全力で押し付けながらドリルでネジ止め、なんて感じでやりました。
ちょっとすき間がありますが、このぐらいであれば見た目的にも問題はないと思います。
扉を補強
最初はこのままネジ止めしただけで支柱に固定したのですが、強度が足りなかったようで1週間もせずに扉が歪んできてしまいました。
なので金具で補強しました。
最初からこのようにしておいたほうが良いと思います。かなり強度が増しました。
この金具が4つで100円ちょっとでした。
7.扉を設置
次に扉を支柱に設置していきます。
丁番の取り付け
丁番の取り付けは、上下ふたつをとにかくまっすぐ、左右の位置もずれないようにといったあたりがポイントでしょうか。
下書きしてから取り付けました。
扉の設置
扉の設置もまっすぐ取り付けることがポイントでしょう。
扉の下に何か敷いて、しっかりと水平になるようにしてネジ止めするとやりやすいかと思います。
8.扉を固定する金具
扉を固定する金具は、丁番によっては必要ない場合あると思いますし、いろいろ種類がありますので用途にあったものを選んでいただくと良いでしょう。
丁番の種類によっては、トルクをかけて開閉を重くできるものもありますし、扉を固定する金具も押し引きだけでしっかり固定できるものもあります。
使用した工具
今回の脱走防止扉の作成で使用した工具は
- 電動ドリルドライバー
- ノコギリ
- ドライバー
この3つだけで済みました。
木材のカットは3ヶ所(支柱×1と上下の枠板×2)だけだったので、そこだけカット済みで購入すればノコギリは必要ないでしょう。
電動ドリルは必須です。
まとめ
構想段階ではいろいろと迷いが多かったのですが、作業自体は思っていたよりも簡単でした。木材選びと丁番選びでかなり迷ったと思います。
設置から2週間ほど経ちますが、今のところ問題なく使用できています。猫が一度強引に開けてしまったので、90度以上開かないようにストッパーのような物を付けたらあきらめてくれました。
扉の上は天井まで何もない状態ですが、そこはまったくチャレンジしようとしないので問題なさそうです。
ちなみに私はDIY経験があまり無く、電動ドリルを使用するのも今回が初めてだったのですが、わりとスムーズに作ることができました。
検討中の方は、思い切ってやってみると良いかもしれません。
※2018年11月 追記
この記事でご紹介している方法で扉を作成された場合、扉自体が少し歪んでしまうことが予想されます。(支柱に固定していない側が少し下がる)
そのため、閉まった状態に固定する金具を鍵などの遊びの少ない物にされた場合、位置がズレて固定できないといった不具合が生じる可能性があります。
ご注意ください。
玄関付近など目立つ場所に設置する場合は、既成品を買われた方が良いかもしれません。