ロードバイクのクランク、けっこう汚れます。
オイルの付着もそうですが、内側に砂や汚れが付いてるのが気になるところです。
フレームに取り付けたまま汚れを落とそうとしても、なかなかうまくいきません。
ということで、今回はクランクを取り外して分解清掃してみます。
必要工具
以下の工具が必要です。
- 六角レンチ
- クランクキャップ取り付け工具
- ペダルレンチ
- トルクスレンチ(T-30)
T-30という型のトルクスレンチが必要です。
上の画像の一番右の物なのですが、このサイズだとおそらく力が足りなくて必要な強度で締め付けられません。
もう少し大きいサイズの物か、トルクレンチが必要になると思います。
クランク取り外しの準備
フロントインナー、リア最小ギアにシフト
クランクの取り外しですが、その前にまずは準備を。
最初にチェーンを一番ゆるい状態にしておきます。
フロントをインナー、リアを最小ギア(一番外側)にシフトします。
ペダルを外す
ペダルは外さなくても作業できなくはないですが、外したほうが安全です。
それにせっかくなのでペダル取り付け部分の清掃・グリスアップもしておくと良いかと思います。
クランク取り外し
左クランクのボルトを緩める
まず左クランクのボルトを緩めます。2本のボルトを交互に少しずつ緩めていきます。
両方のボルトがある程度ゆるんだら、クランク取り付けキャップを専用工具で外します。
次にクランク脱落防止用の爪を解除します。
下の画像ぐらい上がれば大丈夫です。
爪を解除したら、左クランクを真横に引っぱって外します。
わりと簡単にスポッと外れるはずです。
次に右クランクを外すのですが、ここで、チェーンを内側に落としておきます。
チェーンを落としたら、右クランクを外します。
左側からシャフトを押してあげると、外れやすいと思います。
どうしても固い場合は、ゴムハンマーなどで叩いて押し出すなどしてください。
クランク外れました。BBまわりが非常に汚い。
BBも外して清掃しておきました。
クランク分解
クランクの分解です。
クランクの裏側にあるチェーンリングのボルトを緩めます。トルクスレンチの出番です。
そこそこ力が必要ですので、手をぶつけないよう十分に注意してください。
手袋をして必要ならタオルなどを巻いて作業しましょう。
ボルトを4つ外せば、あとは手で簡単に分解できます。
クランク洗浄
ようやくクランクの洗浄です。
どうやってキレイにするか迷ったのですが、今回はパーツクリーナーでやりました。
パーツクリーナーを汚れている部分にたっぷりかけて拭き取りました。
わかりにくいと思いますが、けっこうキレイになっています。
クランク組み立て
クランクの組み立てに移ります。
まずアウターとクランクを組み合わせるのですが、チェーンリングのSHIMANO105のロゴが見えるようにすれば正解です。
次にインナーですが、刻印を裏側(フレーム側)、そして2枚目の画像にあるチェーンリングの出っ張りがクランクと重なるように取り付けます。
ボルトは少しずつ締めていってください。
グリスを塗るのも忘れずに。
基本的なことですが、ひとつ締めたらなるべく対角線上に近いボルトを次に締めるようにしてください。
締付けトルクはマニュアルで、12~14N.mとなっています。
買ってきた10センチにも満たないトルクスレンチで締めてみたのですが、ぜんぜん力が足りませんでした。
トルクレンチで締め直したら、全てのボルトで90度以上増し締めできました。
ある程度長さのある物か、もしくはトルクレンチを使用しないと厳しそうです。
グリスアップ
今回はパーツクリーナーを使用しましたし、入念にグリスアップしておきます。
なかなかメンテをしない部分だと思うので、面倒ですがしっかりグリスアップしていきます。
グリスは、シマノプレミアムグリスを選んでおけば間違いないでしょう。
グリスアップ箇所は、
- チェーンリングのボルト
- クランクボルト
- クランクシャフト
- 脱落防止の爪
- ペダル軸のネジ部分
といったところでしょうか。
クランク取り付け
右クランク取り付け
右クランクから取り付けます。
チェーンを通すのを忘れないように。
奥までしっかり差し込んであることを確認して、この段階でチェーンリングにチェーンを掛けてしまったほうが良いかと思います。
左クランクにボルトと脱落防止の爪をセット
左クランクにボルトと脱落防止の爪をセットします。
爪をハメてからボルトを通す感じです。
左クランクを取り付けてクランクキャップをはめる
取り付けの時はクランクキャップを先にはめます。
クランクボルトを指定トルクで締める
トルクレンチでクランクボルトを締めて完成です。
最後に
クランクは一番圧力のかかる部分ですので、慎重に取り付けをするようお願いします。
事故や異音の原因になります。
クランク周りをしっかりメンテすると、とても安心して乗ることが出来ます。
掃除と同時にボルト類の緩みがないかなども確認できますので、時々やるようにすると良いかと思います。